西村真悟 論文紹介
掲載雑誌:月刊日本 3月号 p.136~139
発行所:株式会社K&Kプレス
コラム名:歴史に学ぶ(二十)
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【論文より抜粋】
結論から言うならば、この度の黒人大統領誕生は、明治維新を経た日本が20世紀に世界を相手に
戦った結果である。
この日本の戦いがなければ、この度のオバマ氏の大統領就任はなかったであろう。
仮に、アジア・アフリカ地域において欧米白人国が未だ広大な植民地を維持しているとしたら、
アメリカ国内に白人優位と黒人差別は未だ続いており黒人大統領誕生はあり得なかった。
では、このアメリカ国内における人種差別を解消の方向に向かわせた圧力は何か。
それは、アジア・アフリカにおける独立国の台頭だ。
現在の国連加盟国は191カ国であるが、これはアジア・アフリカから生まれた国々だ。
そして、このアジア・アフリカ独立の切っ掛けを創ったのが20世紀における日本の戦いであることは
紛れもない事実である。
従って、日本人は、誇りをもってこの歴史的事実を強調してもよい。
何故なら、西洋諸国はアジアの植民地に支配に対して、未だそれは「白人の使命」であるとか
「神の摂理」という相変わらずの独善的な自己評価を与えているからである。
(中略)
幕末に列強諸国と和親条約を締結して開国し、さらに明治維新を経て国際社会に登場した日本が
直面したものは、国際社会の人種差別の壁であった。
その時の国際社会の当事者は白人であり、有色人種は当事者ではなく白人に支配されるのが
当然とされていた。
その時、バスコ・ダ・ガマ以来の西洋による東洋植民地の流れは、既に400年に達していた。
従って、この時点での日本の台頭は、世界史的な潮流としての欧米帝国主義による植民地化に対する東洋・有色人種からの初めての反転攻勢と位置づけられる。
そして、1904~5年(明治37~8年)の日露戦争は帝国主義白人に対する有色人種の初めての勝利であった。
従って、日露戦争の於ける日本の勝利は、アジア・アフリカ・アラブの人々を覚醒させて欧米植民地に
おける民族独立運動に勢いを与えた。
さらに、アメリカ国内に於ける黒人の人種差別撤回運動に大きな刺激を与えたのである。
さらに、日露戦争は有色人種の覚醒に止まらず、ロシアの圧制に苦しむポーランドやフィンランドの
独立につながり、遂に帝政ロシアを崩壊させて世界初の共産主義国家の誕生への道を拓くことになる。
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